お互いさま おかげさま ありがとう

両親の介護も一段落 双極性2型障害と気長に共生中

家にも生命があるから、きちんとした手続きが必要だと思う

 

家にも命を感じてしまう


以前にも載せたことがある母の実家ですが、ふとこの家はどれくらい昔からあるんだろう?と思いました。

 

 

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 AIで着色済み。

 

 

母が生まれたのは昭和9年で、その年の室戸台風の時に、祖母が母を抱いて押入れに隠れていたと聞きましたので、それからすでに85年、かな?

 

www.kyoto-np.co.jp

 

 

でもこの写真だと結構外壁が古びて見えます。叔父夫婦はこの家で結婚式を挙げました。私はその時3歳くらい。

その後、うちの家族が今の家に越して来るまでに、多分建て替えていると思います。私の記憶の中には2種類の間取りが残っていますので。

 

古い家はもしかすると100年以上前からあったのかもしれません。

 

 

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で、子供の記憶に強烈なのは、小さな裏庭に「巳(みー)さんの祠」があったことですね。母が子供の頃、寝ていると天井裏を這う音がしたらしいです。当時は田んぼが多かったので、おそらくアオダイショウじゃないかなあ?その落ちた抜け殻がなぜかタンスに入っていたりしました。

 

別に神様じゃないけど、準神様的な扱いだった気が…。それというのも近くの小学校や空き地に「伐ると祟られる大木」があって、そこに巳ーさんが住み着いていて、実際に切った人が亡くなることがあったそうです。こういう話、日本のあちこちにあるよね。

 

まあ、だから一応大事にしておいた方がいいかな?という感じ?屋根裏ならネズミを捕ってくれるし。

 

この巳ーさん、のちに母が伯父の工場(半分は住居、半分が工場)で仕事を手伝っていると、時々姿を表したらしく、そういう時は「線香に火をつけて近づけるとそーっと帰ってくれる」のだそうで、そういうことは昭和45年くらいまであったような気がします。

 

で、家がその場所で建て替えられて、伯父一家が少し離れた今の住所に家を建てて引っ越してからも、工場を辞めるまでは仕事場として使われていました。この工場兼住宅も築年数は50年以上あるなあ、きっと。

 

その後、結婚して別の土地に住んでいた従姉が転勤で帰ってきて、リフォームして一家で住んでいました。今は伯父の家の隣に新しい家を建てて住んでいます。母の実家は機械系は多分そのまま残されてて締め切られて古びていっていると思います。

 

こういう話をすると「京都で100年、200年」とかって全然珍しくないのかもしれません(^_^;) うちの家ですら木材はいいのが使われていると言われますしね。

 

 

 

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巳年の年賀状に描いたやつ(^_^;) 白蛇の金運験担ぎ

 


「営繕かるかや怪異譚」


で、こういう本を読みました。1巻から数年ぶりかな?

 

 

営繕かるかや怪異譚 その弐

営繕かるかや怪異譚 その弐

 

 

 

「営繕」ってなんだか懐かしい響きがありますね。若い人はピンとこないかもしれませんが、でもこの小説に出てくる営繕屋さんは若い男性なんですよね。

 

家にもそこに暮らしてきた人々の長い歴史とか、思いとか記憶とか、そういうのものがいろんなかけらみたいに残っている気がします。それに気づくのは子孫だったり、新たに入居してきた人だったり。

 

「家」に対しても住人の思い入れってあっても不思議ではないし、この中に出てくる津軽のこぎん刺しなどに込められた思いとか、元々はそこに人が生きていたから存在するんだなあ、と納得せざるを得ないあれこれがあると思います。

 

手間暇かけたハンドメイドに価値を見出すのもそうですね。

 

 

私がないがしろにされたと頭にきたのもそれかもしれません。不動産屋にとっては単なる物件。でも私たちにはまぎれもない歴史です。記憶の入れ物です。

 

それをただの箱みたいに扱われたら怒っても無理ないと思うし、「家が生きている」と感じても仕方がないと思う。正直お金があれば引っ越したくないもん。大地震でもろとも死んでも悔いはないですし。

 

そういうデリカシーのかけらもないんだ(ーー;) だから余計に許さないと思った次第。

 

マジで働けていくらかで貯金が可能なら修繕費を貯めたい。それが出来ないのが哀しくて悔しくて仕方がないです。今、大地震が起きないかと思う。

 

 


この小説の1巻はこちら。

 

 

営繕かるかや怪異譚

営繕かるかや怪異譚

 

 

 

営繕かるかや怪異譚 (角川文庫)

営繕かるかや怪異譚 (角川文庫)

 

 

 

似た感じで、ものに宿る思いをテーマにした漫画がこちらです(^^)

 

 

雨柳堂夢咄 其ノ十 (朝日コミック文庫)

雨柳堂夢咄 其ノ十 (朝日コミック文庫)

 

 

雨柳堂夢咄 (其ノ1) (ソノラマコミック文庫)

雨柳堂夢咄 (其ノ1) (ソノラマコミック文庫)

 

 

 

 

 

おまけの怖い話。

 

bunshun.jp

 

人が住んではいけない場所というのが現代にもあるんだなあ、と。

 

 

 

 

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