もらったら引き継ぐバトンのような
先週、私とほぼ同世代のヘルパーさんのお仕事が終わった後で雑談をしていました。毎週のことですけどねー(^_^;)
「恭子さん、ご両親がたくさんの徳を積んでこられたから運がいいんですよね。その恩恵を十分に使ってくださいね」と言って下さいました。(こういう会話でこの方も苦労人だとわかる)
確かにうちの母は「あんたら(私と弟)が知らん場所で知らん人に親切にしてもらっていたら嬉しいし、そやから私もたくさんの人に親切にしときたいねん」と言いながら、知ってる人にも知らない人にも親切であることを貫いていました。
そのおかげか、昔から現在まで、両親のことを悪く言う人や噂や悪口に出会ったことがありません。
まあ、そう言う徳のおかげで、何かと私らも親切にしていただいている気はします。それこそ知っている人にも知らない人にも(^_^;)
誰か特定の人に何かをしてもその人から返って来るものを期待しているわけではないです。一方通行でも構わない感じかな。その代わり迷惑でないところで手を引きますが。
誰かに評価されたいわけでもないですし。
だからこそ、それを受け取るだけじゃなくて、次の世代に渡したいなあ、と願う次第です。「徳」ってなんだかバトンみたいだなあ、と思います。私にも甥や姪がいて、その子供たちがいますし、将来どこかで彼らが親切にしてもらえたら嬉しいと思います。
子孫だけじゃなくて、年若い友人たちや、何らかの関わりを持った人たちが、やはりどこかで誰かの善意に出会えたら嬉しいと思います。
誰にも知られずに善行を行って天に徳を積むのが「陰徳」で、天の貯金になるそうです。誰かに知られると「陽徳」になるので、「陰徳」よりは少しランクが下がるらしい。
そもそもこれってどこから来た概念でしょうね??仏教?いまいちはっきりしませんが、まあいいや。
親からもらったものを子孫に伝えるのはすごい当たり前のことだと思う。特に私みたいに自分の子供を持たない人間は全ての子供を我が子のように思えるし。天に貯金した「優しい気持ち」がはるかな未来に誰かに降って来て、少しでも暖かいものになるといいなあ、と願っています。
自分に返ってこなくていいんです。未来の誰かのためだから。私はご先祖や両親が貯金しておいてくれた財産で十分足りてますから(^_^;) お金はあんまり必要ないんだよね。地道に暮らしていければそれでいいし。
まあ、こういうことを考えているので、人生の物差しが長くなる次第です。自分の肉体の生を超えても何かがあると思えるしね。今日たとえうまくいかなくても、人生には波があるから、きっとまた満ちてくるときが来ると思えるので。わりと精神衛生にもいいです。
日本人らしくない親子
私の両親、昭和一桁生まれですが、当時の日本人とはちょっと違う価値観を持っていました。戦争の影響もあったかもしれませんが、個人の個性を大切にしようとか、子供が伸びていく芽の方向を妨げずに応援するとか。
「子供は既製服に当てはめるんじゃなくて、それぞれに見合ったオーダーメイドでなくてはダメだ」という父の言葉と姿勢とか、名言好きだという作業療法士さんが「まあ、名言(^^)」と喜んでおられましたが…(^_^;)
そういう価値観とかが独特で不思議でした。それも今だからわかるんですね。当時はそれが当たり前だと思っていたから。型にはめる教育は親子揃って苦手でした。
それでも私が不登校にならなかったのは、弟が不登校になっていて、さらに心配をかけたくなかった、というのが大きいですね。
結果として「何でも自分の意見をはっきりしっかり持つ」というあまり日本人ぽくない私ができてしまいました。
長く外国暮らしをされた方が逆に日本に感じる違和感みたいなものもわかります。同調圧力とかね。してみると私の感覚も外国で生活したことがある人と似ているのかもしれません。
日本どころか京都以外でも暮らしたことないけど(^_^;)
まあ、そういう親に育てられると私みたいに自由が大好き、自分の主張はしっかりやります。ユニークは長所、という人間になるんだなあ。
そういう両親が好きでしたので、自然に介護になだれ込んだし、「徳を積む」バトンをちゃんと受け取りたいと思います。それも結局楽しいからなんだけどね(^_^;)
自分に何かいいことがあったら、誰かが徳を積んでくれたおかげだと思って感謝しています。
羽生さん、スケートカナダ金メダルおめでとう。素晴らしかったです(^^)
羽生さんの感謝を見ていても、徳を積むという意味を思い出してしまう私でした(^_^;)
私は昔から心臓の上辺あたりに共鳴、共振するヴァイオリンの弦みたいなものがあると思っている。そこが共鳴して揺さぶられると切ない感動で涙が出るんだな。
— 藤本恭子/双極性2型障害と共生中 (@haruusagi_kyo) October 26, 2019
で、羽生サンのプログラムはそれを響かせる弓なのね。だからもうストレートにこちらが鳴らされる楽器になっちゃうね。幸せなことです(^^)
羽生くんって、紀元前に生まれていたら宗教の神になっていただろうし、江戸以前に生まれていたらヤマトタケルや天草四郎になっていただろうし、ガンダムに乗ったらデカい功を立てた後で派手に死ぬタイプだし、戦争のない平和な時代に生まれてスポーツ選手という安全な人生を送ってくれて本当に良かった
— 小森すずめ (@Ms_TinySparrow) October 27, 2019
全くその通りだと思います(^_^;)
今日は受診日です。他に雑用もあるから疲れそうだなあ…。