本は生涯の友人である
私は自分が読んだ本をなかなか処分出来ない。
もちろん、箸にも棒にもかからない、時間の無駄だった、なんていう本は別だけど。
初読の時に、どこか一節でもぴんとくるものがあれば、その本は残しておく価値がある。
なぜかというと、初読の場合、「頭での理解」に留まっていることが多いけれども、自分が現実の人生でさまざまな経験を重ねてきて、何年後、どうかすると何十年に思い出して再読すると、本当に「心から腑に落ちる」という理解になるからだ。
それはちょうど人間の友人にも通じるものがある。
私はもともと遊びだけの友人は求めていないので、必然的に深い交流が得られる
おつきあいになる。そうやって長くつき合ってきた友人に久し振りに出逢う。
お互いに生きてきた長い人生があって、そこから生まれ育ってきた大事なものがある。
それを見つける新鮮さと感動と。
…本とのおつきあいというのはまさしくそれだと思っている。
若い頃には気付かなかったことに気付くこと、深く理解し直すこと、これは読書人生の醍醐味だと思っている。
だから本は捨てられない。生きているうちに何度でも出逢い直す機会があるから…。
私はそういうつきあいでありたいと思っている。
これも友人の「十二国記」シリーズ
ここしばらく、何度目かの「十二国記」シリーズを読み返していました。
もう何度読み直したかわからないシリーズですが、「図南の翼」と「風の万里 黎明の空」を中心に。
やっぱりいつ読み返しても新たな発見がありますし、こちらが経てきた経験の分だけ深い理解に到達します。
フィクションでファンタジーとはいえ、これだけ深い課題に触れた作品はないかも…。しかも面白いし。
私が人に薦めるとしたら、半端な自己啓発書なんかより、このシリーズを薦めるなあ…。「腑に落ちる理解」に辿り着くころにはかなり人生が豊かになっていると私は保障出来ると思っています。
こういうのを作っている方がいらした (^_^;) 感謝してリンクです (^_^)
心に鞘はいらない。十二国記の名言 | あなたを変える名言の森
「人は誰の奴隷でもない。そんなことのために生まれるのじゃない。他者に虐げられても屈することのない心、災厄に襲われても挫けることのない心、不正があれば正すことを恐れず、豺虎に媚びず、――わたしは慶の民にそんな不羈の民になってほしい。己という領土を治める唯一無二の君主に」
「風の万里 黎明の空」陽子
陽子のカットがないので、かわりに珠晶です。しかもうちの子のコスプレなんで、
本物の珠晶さまよりほよんとしています (^_^;)
新作が本当に待ち遠しいです。もしも仕事をしていたら、本の発売日には
休暇を取って、ゆっくりと読みふけりたい。それくらい好きです (^_^)