私も利用者ですから…
精神科の訪問看護に関する記事についてはたくさんリツイートしていただいて、まだまだ情報が行き渡っていないんだなあ、という実感を強くしました。
日本の福祉や医療関係のサービスは利用したい人が「私はこういうことで、こういうふうに困っています。だから助けてください」という感じで役所などの公的機関に申請しないと始まらないことになっています。全然サービスらしくありませんが、それが現状です。
だから我々も知識が必要になります。ポストに配られる自治体の広報誌はもちろんですが、ネットの時代ですから、検索すれば見つかるサービスも多いと思います。でもいざとなるとなにを検索すればいいのかわからなくなるんですよね。
公的サービスのわりに知られてないな…
「訪問看護」というものは、そもそも両親の在宅介護をした時に知りました。こちらは介護保険関係です。医療ですけど、かかりつけ医の往診も含めて。
介護といってもうちの両親は寝たきりの「要介護5」でしたから、週に2回、多ければほとんど毎日、褥瘡などの処置で訪問看護師さんに来ていただくことになります。非常にありがたい存在でした。
私の介護と精神疾患関係の制度に対する知識は双方の体験を通じて、多くの医療関係の方々や役所の方々に教わったものです。もちろん、自分で勉強したこともたくさんあります。「家族を守るためには知識が必要だ」と痛感したためですね。
でも、精神科の患者さんのためにも訪問看護が存在するとお聞きした時には具体的にイメージが浮かびませんでした。しかしながら考えてみれば、症状が重くてほとんど寝たきりの患者さんもおられます。そういう方でも、自分では動けなくても、家族の方がかわりに申請が可能だと思いますし、利用していただければ嬉しいと思います。
私の主治医の先生はそういう制度のことも詳しく教えてくださる方なので、自立支援や障害年金などについては比較的スムーズにことが運んだと思います。うん、もう10年以上前のことですけどね… (^_^;)
実際のエピソード
一昨年から、私と弟は週に一度、一時間、訪問看護師さんに来ていただいています。
主治医の先生のお話では、大体男性患者さんには男性の看護師さんが、女性患者さんには女性の看護師さんが担当されることが多いのだそうです。
しかし、うちの弟などは「女性でないと絶対に嫌」だと主張したので、便宜を図っていただいて、女性の看護師さんにお世話になっています。そういう希望は叶う限り叶えてくださいます。
相手が女性だから打ち明けられることとかあるのかもしれません。また同性だから話しやすいこともあると思います。
弟は結構うるさくて、以前、女性の作業療法士さんが来られた時、「冗談が通じないし、なんか合わないから嫌だ」と言ったこともありました。
で、それも考えてくださって、今はもとは私の担当をしてくださった女性の看護師さんが来られています。私も年齢が近いし、話も合うし、よかったんですが、両方を担当するわけにはいかないので、いまは弟のところに来られた時に5分くらい立ち話をしています。
私のところに来てくださっているのは30代の女性の作業療法士さんです。まあ、それはそれでお互いに料理が嫌いで困る、とかいう愚痴こぼししてますけどね (^_^;)
さすがに多くの患者さんの相手をしておられるだけあって、対応はプロです。信頼できるので、結構毎週待っています。愚痴こぼしの相手をしていただけるだけでもありがたいです。
気になる費用のこと
で、費用のお話です。
自立支援の一環ですから、クリニックの窓口で支払う割合だけの出費です。うちなどは市民税非課税世帯なので、窓口の支払いはゼロ円です。
時々送られてくる、国民保険の利用料金のハガキを見ますと、訪問看護一回につき、大体1万円程度が計上されています。月に4回なら4万円。…それがゼロ円…。ありがたい限りです。
カウンセリングが保険適用にならない限り、本当にプロの相手とちゃんと話したい方はこれを利用しない方法はないと思うのですよね。実際にカウンセリングと変わらない効果はあるようですし…。
相談の範囲は幅広いですし。お薦めの就労支援事業所(就業率が高く、なおかつ患者のために真剣になってくださるとところ)の所長さんと話をつけてくださったりします。
実際に突然仕事をしたくなる患者さんもおられるそうですし…。
「頭を低くして話をしないといけませんね (^_^;)」と言ったら、「いえいえ、こちらもここにくると勉強させてもらっています」と言ってくださいます (^_^;) …ちょっと嬉しいです。私の知識もたまには役に立つようです。
どうぞ、この情報が本当に必要とされている方のところに届きますように… (^_^)
拡散していただけるとありがたいです。