お互いさま おかげさま ありがとう

両親の介護も一段落 双極性2型障害と気長に共生中

父の思い出が香る 柑橘系のコロン

 

いや、たまたま見つけたから…

 

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親子の関係ってホントにいろいろあるよね。

 

上手く行かない場合は子供の生涯に影響を及ぼしてしまう可能性もあるし、そのことでどうしようもない重荷を背負ってしまった人も少なからず存在するし…。

 

思春期の潔癖症みたいなものはなんなんでしょうか?一種の通過儀礼のようなものでしょうか?

 

私自身はこういうことがまったくなかったので、むしろ不思議に感じます。わりと自分自身は潔癖症みたいなことはあるんですが、家族に関してはそんなに神経質ではありませんでした。当時の洗濯は祖母がメインにやっていましたし…。

 

そもそも反抗期もなかったかな。物分かりがよく、こういう私みたいな子を好きに伸ばしてくれた親に反抗する理由もありませんでしたから…。

 

決してべたべたするような、距離が近い親子ではありませんでしたが、私は父が好きでした。今にして思えば父の影響をいろいろと受けていたと思います。

 

 


エンパスは家庭内平和に貢献する

 


まだ本格的な高度成長期に入る前から、海外出張もしていましたが、父もいろいろ神経質なところがありました。それなのに頑張ったよね、というと、のちに父に聞いたところによると弟に恥ずかしくないように頑張ったんだそうです。なるほど、父のライバルは息子なんだね。(息子、頼りないけどね (^_^;))

 

娘はどうなのかわかりませんが、母ととても仲が良かったし、無関心ではないけれど、口には出さずに心配はしていたと思います。私が高校の時に病気したりもしたし、ある程度回復して医療事務の資格を取って、初めて勤めに出た時、アメリカかどこかから海外電話してきて、母に喜んでいたそうです。だからそういうのは伝わってきていました。私、そこいらはエンパスなので (^_^;)


まだ世の中のコピーサービスが一般的ではなかった時代(いつのことやら??40年くらい前かな?)、私が描いた絵を送りたいんだけど、控えを残しておきたい、というので、父にいつも頼んでいました。父は他の人よりもラッシュを避けて早めに出勤するので、その時間を利用して、会社のコピー機でコピーを取ってくれていました。今の複合機の方が何倍も綺麗に取れるけど、でも、当時は有難かったです。

 

自分の作品を父に堂々と預けていたんですよね (^_^;)それをきちんとその日のうちにコピーしてくれていました。その行為だけでも無言の応援に思えました。

 

 

介護の喜びもちゃんとある

 

だから私は父のことは本当に大好きで、在宅介護が必要になったとき「えー、私で大丈夫かな?出来るかな?」とは思いましたが、介護自体を嫌だと思ったことはありませんでした。訪問入浴だけはえらく疲れるので正直まいりましたが…。おむつ交換とか胃ろうの処置とか投薬とか、その他もろもろ、大変だったけど、嫌だとは思いませんでした。

 

そもそもは尊敬していた父ですが、私と母と訪問看護師さんを信頼して任せてくれているのがわかるので、次第にかわいくなってきます。不思議ですよね。本当に親に対する気持ちの中に「尊敬」と「かわいさ」が矛盾なく一緒に存在するのです。

 

今は紙おむつですから、まだましですが、時々パジャマが汚れたりすることもありましたし、そういうのは洗濯機に入れる前にバケツで予備洗いしたりもするんだけど、それも全然嫌じゃなかったなあ…。胃ろうも外れたり漏れたりするとびしょびしょになって大変なんですが、なんとか乗り越えてこれたね…。

 

 

思い出は永遠に香る人生の演出


最後のアメリカ出張の帰りに、持っていたオーデコロンの瓶が邪魔なので、父は残りを振りかけて飛行機から降りてきたので、迎えに行っていた母が「うわー、アメリカの匂いがする~」と言ったのを思い出します (^_^;) いや、それカネボウのマンダムかなんかの柑橘系コロンだったと思うんですが… (^_^;) もともと父はあまり体臭が強くない人でしたね。

 

そういう話を聞いていたケアマネさんが父の死後にどこからか苦労して、とっくに製造中止になっているコロンを探し出してくださいまして、父の洋服ダンスの中でしばらく香っておりました。父のタンス、今は私が使っていますが、もうその香りも残っていません。でも母と私の記憶の中の「父の香り」はその柑橘系コロンの香りなんです。おしゃれでしょ? (^_^;)

 

 

両親のことを「気持ち悪い」と感じない私は幸せに育てられたのかもしれません。そこも両親には深く感謝しています。

 

母に言われました。父の臨終に際して私は「生んでくれてありがとう」と言ったらしいです。自分ではあんまり覚えてないんですが。それを母が「羨ましい。私の時にも言うて欲しい」と言うので、忘れないようにしないと… (^_^;) 

 

…っていうか、そういうセリフは意識しないで出てくる言葉だからさ…。まあ、母の時も後悔しないように努めたいと思っておりますが… (^_^;)

 

 

でもこの記事の娘さんもお父さんが命がけで軌道修正のチャンスをくださってよかったなあ、と思います。ご両親がご健在のあいだはいくらでも取り戻すチャンスはあるから…。そういうふうに思える関係でよかったなあ、と心から思えます (^_^)

 

 

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父のイメージはやっぱりどこまでもこれだなあ…

 

 

 

 

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