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両親の介護も一段落 双極性2型障害と気長に共生中

その暴力はどうしても必要ですか?

 

比較するものがないので、これで普通だと思っていたんですが、最近、いろいろなニュースや人の話を見聞きするにつれて、我が家ってレアなケースかしら?とふと思ってしまいました。

 

家庭内暴力について、です。

 

これはいろいろなパターンがありますね、夫から妻へのDV、親から子への虐待、兄弟間の暴力、老親への虐待などなど、です。

 

 

うちの斜め向かいのお宅などは昔から息子の母への暴力が(言葉と態度と両方です)ひどいので、おばちゃんは今は家を出ちゃっています。もっとも遠からぬマンションに住んで、病身のおじちゃんの世話と、息子が勤めに出ているあいだに家の掃除などをするために帰って来られていますが…。えらくイレギュラーな生活ですね。娘さんは他府県で家庭を持っておられます。

 

息子も50近いんだから、いまさら性格も変わらないのかなあ?? 難しいかもね…。私が知る限りでは息子は家の中の「王様」でした。父親よりも権力者みたいになってしまったんですよね。近所の知り合いに対しては人当たりも悪くないのに、でも家の中では暴君なんですね。これも困ったケースです。おかずが気に入らないからってちゃぶ台返しするのか?という感じです (ーー;)

 

 


我が家はそもそも暴力が存在しないのが通常でした。

 

まず両親が大変仲が良くて、夫婦喧嘩を目撃したこともありません。父が倒れるまで、倒れてからも本当にラブラブな夫婦でした。

 

で、私は親に叱られたことが一度もありませんでした。大人になってから「なんで?」と尋ねると「だって、あんたは叱らんとあかんようなことは一度もせんかった」と言われます。

 

…ふむ…。私は別に親の顔色を読んでたわけでもなくて、好きなようにしていたんですが、なんだか知らないあいだに「やっていいことと悪いこと」は自然に理解していたようです。

 

両親も基本はうるさく言わない。自主性に任せる、という方針でしたので、本当に勝手にさせてくれていたような気もします。もともとエンパスだから無意識にまわりの大人の気分を察知していた感はあるかもしれませんが…。

 

弟とも5歳くらい歳が離れていると、男女だから喧嘩にもならないのですよね。母には「あんたが相手にせんかったしな」と言われます。そんなもんじゃないの?

 

 

母と祖母は嫁姑ですから、たまには口げんかくらいはしてましたが、それも長引きませんでした。父や私が取りなしていたからなあ…。だから祖母も最後には「ええ嫁さんに来てもらえてよかった」と、心から母に感謝して亡くなったくらいですしね。

 

いつも学校から帰ってくると、こたつテーブルに向かい合って、内職する母と時代劇を見る祖母が仲良くお茶を飲みながら世間話していました。母方の祖母も時々そこに加わって、居心地のいい場所を演出していました。

 

うん…。なので、日常的に暴力とか虐待がある家って想像しがたいのですが、大体弱者にとばっちりみたいに矛先が向う時はやっぱりその人自身の欲求不満などがもろもろ溜まっている可能性が高いんじゃないかなあ、と思います。

 

夫から妻へ、親から子供へ。相手が弱ければ反撃される心配はありませんよね。わざわざ自分よりも強い相手に向います?ましてや子供だと「躾です」といういいわけが可能だし。

 

でもさ、妻って、子供って、力づくでないと言うことが理解できないほど馬鹿なの??そうじゃないでしょう?

 

 

 

前にも書いたことがあると思いますが、小児科医院に勤めていたころの話で、そこの飼い犬が逃げ出したことがあるんですよね。私は別にそこの犬と親しいわけでもなかったけど、まあ、なんとかしましょう、と思って捜しに行ったのですね。幸いに町内にいました。リードがついていたので、それを捕まえて「ほら帰ろう」と引っ張ると、もう座り込んじゃって意地でも動こうとしないのですね。

 

だから私も犬の目の前に目線の高さを合わせて座り込んで、こんこんと説得を始めました。「…これこれこういうわけだから、自由になりたい気持ちもわかるけど、みんなが心配するからね。わかる?君はお利口だもんね (^_^) ん?わかった?」犬は黙って聞いています。そう言えばこの子の名前を知らないなあ…と思いつつ…。道の真ん中なので、通りすがりの人が笑っていくわけですが、いいや、外野なんか気にしない。

 

「じゃあ、帰ろうか?」と頭をなでて立ち上がったら、その子もちゃんと立ち上がってついてくるわけです。なんかしらんけど、人語だけど、犬にも気持ちは通じてるわけです。

 

無事に連れて帰ると先生が「うわあ、藤本さん、すごい力やなあ」と言われました。力じゃないですよ、ハートだよ、ハート (^_^)

 


以後、犬とでもじっくり話せば気持ちは通じるとわかったので、基本的に人の間でも落ち着いて話せば通じると思っていて、だから暴力でないと通じないと思っている人は本当に可哀想だなあ、と思います。暴力から生まれるものはいいものは一つもないのです。悪いことしかないです。

 

暴力を振るいたくなったら発泡スチロールとか箱を潰すと多少はすっきりします。もっとも静電気でくっつくから余計イライラすることもありますが (^_^;)

 

 

人生の後半、老いた親の介護が待っています。その頃になると親よりもあなたは確実に身体的には強いですが、それでもまだ親に暴力を振るいますか?

 

自分が年老いた時、かつて虐待してきた我が子に暴力を振るわれる可能性はないとは言えません。認知症にならないという可能性がないように。

 

 

最後に、私自身の告白です。

 

母に対しては一度だけほっぺたを叩いたことがあります。ベンゾジアゼピン系の薬の減薬の途中でした。弟に対しても2度ばかり叩いたことがあります。いずれもアルコールの離脱症状で、複雑性癲癇が起きている最中で、言動がかなりおかしかった時です。薬とアルコール。依存症というものを最も憎んでいるのかもしれません。

 

 

手をあげる前に、それが自分よりも強い相手であってもためらいなく手を出せるかどうか、ひと息考えてみても遅くないと思います。

 

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