母の入所している特養に行くと、職員さんや介護スタッフさんたちが、みなさんいつも「ありがとうございます」と挨拶してくださいます。どうやらそれがあそこのモットーなんだろうな、と思いますが、上手く活用されていますよね。
前にも書きましたが、私自身が子供の頃から「ありがとう」「おおきに」の感謝の言葉の絶えない家庭で育ってきたので、そういう空気感はとても気持ちがいいものです。
なぜかというと、感謝の言葉はまず人の気持ちを荒立てないということですね。続けているとその場全体の雰囲気が穏やかになっていきます。事実、我が家は両親を始めとして、ほとんど喧嘩をしない家でしたし、特養にいつ行っても、入所者さんもスタッフさんも穏やかで、誰かが怒っているシーンにもまだ出会ったことがありません。
穏やかな空気は余裕を生むのだろうか、と思います。
特養を決める時に、家族を入所させている方や、そこをご存知の介護関係者の人たちにお聞きしたんですが、誰からも悪い評判は聞きませんでした。訪問看護師さんなども「あ、私もあそこなら入所したいかも…。スタッフさんがいいんですよね」と言われていたくらいですから… (^_^;)
入所の時に相談員さんにそう話したら感激されていたようですが。
新しくて綺麗だし広いし、居心地いいし…。(それでも帰宅願望はありますが)病院との連携がスムーズですし、ちょっと家族としてはあそこ以外には考えられないなあ…。
つくづく私は「人」に恵まれていると感じています。本来、あまり自分では自由に動けないにも関わらず、多くの人の適切な情報やサポートに支えられていることも大きいですし、それに関わってくださる方々が大変好意を持って接してくださるのがありがたいのですね。
よく同じ病気に人の体験談や介護関係の話などをお聞きすると、そういうふうに好意的なケースではないこともかなり多いと感じます。…それにも関わらず、です。介護関係と自分の病気のことでは一度も嫌な思いをしたことがないような気がします。
まあ、私は基本プラス思考なので、ささやかなマイナスはすぐに忘れる傾向もありますが…。
でも本当に宗教でもなんでもなくて、その場の空気を変えてくれる言霊の力ってありがたいですね。
だから私も自然に出てくるとはいえ、頑張って感謝を伝えています。タクシーの運転手さんに宅配便のお兄さんに、御弁当屋さんに…。
特養では「ありがとうございます。お世話になってます」「ありがとうございます。よろしくお願いします」こういうご挨拶は大変に気持ちがいいものです (^_^)