相変わらず、私、午後になると1時間ばかり横になることを余儀なくされます。それでも夜は9時過ぎくらいまで起きて座っているのが限界かなあ…。午後は眠るわけではなくて、本当に身体を休めているだけなので、そのあいだやはり増えるのは読書の時間です。
でも中途半端に面白い小説とか、そういう本だと途中で止められなくなるのが困るので、やっぱり漫画になりますね。文庫の漫画を1冊くらい読むのにちょうどいい時間なんですね。1時間弱。
それでなぜか現在いまさらながらはまっているのが吉田秋生さんの作品です。
「BANANA FISH」「YASHA-夜叉-」「イブの眠り」に時々「海街diaryシリーズ」と短編集が入って、ほとんど無限ループの読書の繰り返しですね (^_^;) これに「ラヴァーズ・キス」が入ると、「あら、あのキャラクターがここにも…」という世界が2パターン拡がっています。
前の3作はニューヨーク、沖縄と東京、ハワイと沖縄、というのが主な舞台で、あとの2作は鎌倉が舞台です。ハードなアクションものの展開をする3作と、日常の風景を描く2作、という対比も出来ますね。
「BANANA FISH」は1980年代、「YASHA-夜叉-」は1990年代、「イブの眠り」は2000年代に描かれたそれぞれの時代が舞台です。とても多くの人が死にます。愛するものを守るためには人を殺さねばならない、というハードな世界がそこにはあります。謎の麻薬、マフィア、華僑、ストリートキッズ、遺伝子操作、バイオハザード、キラーウィルスだもんね。普通の少女漫画には描かれない背景だと思いますが、それゆえにか男性にもとっつきやすい感があったのか、それなりのファンが存在すると聞きました。
でも私はそういう世界の中にひとつの芯として存在しているのが「魂の救済」じゃないかなあ、と思います。
ほとんど恋愛にも近いほどのアッシュ(主人公)とエイジ(副主人公)の絆はやはり魂のむすびつき意外のなにものでもありませんし、アッシュの死で迎えるラストシーンはふたりの絆が永遠のものとして昇華することを約束しているように思えます。彼の魂はまさしく救われたのだと思います。だからハッピーエンド、とか言ったらファンに怒られるかもしれませんが… (^_^;)
痛みを抱えて残されたエイジとシンにはアナザーストーリーの「光の庭」できちんと救済が用意されています。これは吉田さんが自ら「魂の救済」と言われていますしね。
「イブの眠り」でも静(せい)と凛(りん)の敵対する双子にもちゃんと魂の救済は用意されていました。それはしばしば人間でもあるわけですが…。
ちなみに、このシンことチャイニーズグループのボスであり15、6歳の小柄な少年だったシン・スウ・リンは、「光の庭」では大学生兼実業家になり背も伸びて、「YASHA-夜叉-」では世界的な華僑のリーダーになり、「イブの眠り」では息子の烈(リエ)が父親と一緒に活躍しています。「まあ、シンってば立派になって…」と感慨に浸るところです (^_^;)
鎌倉が舞台の2つのシリーズの方は4人姉妹の物語であって、その少し前の「ラヴァーズ・キス」の世界と共に、うんと身近なテーマで描かれていますが、でもやっぱり基本は同じだよなあ、と感じています。
身近なエピソードで紡がれるだけに「こういうことあるある」「うん、わかる」とすごく身近な共感が得られるのかな。それでも病気で親しい人は死にますし、友人が病気で片足を無くしたりもします。そういう現実もきちんと大切に描かれています。
どれも珠玉だなあ、と思います。手の中に包んで大切にしたいような作品群。でも冊数が多すぎて両腕でも抱え切れないけど…。やっぱりどれもすごく好きだなあ。
…そういう次第で、なぜか今吉田秋生さんの世界にはまっています (^_^;)
作品詳細は出来れば読んでいただきたいところですが、Wikiでお茶を濁します。ごめんなさい m(_ _)m
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「ラヴァーズ・キス」
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ひさびさの予約投稿でした。なんとなく、ですが (^_^;)