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両親の介護も一段落 双極性2型障害と気長に共生中

「アースダイバー」

中沢新一・著/講談社

この本については荻原規子さんが日記に書いてらして、わりと関心を持っていたのだが、たまたま先日最寄りの書店で実物を見つけたので購入。一読して、すごく面白かった。

縄文時代の地形図を現在の東京の地図に重ねあわせてみて、今のそれぞれの地区の歴史や特徴を改めて見直して歩いてみる、という本なんだけど、日本人が今でも根底に抱いている豊かな無意識の深層を再発見する旅のようで興味深かった。

たとえば、縄文時代には岬の先端で、主に聖地としてカミが祀られていた場所には現代でも神社が存在していたり、太古の墓地だった場所に現代の寺院が建っていたり。パワースポットのような場所には太古の人間も敏感に感じていたものがあるんだなあ。

さらに江戸の中心は江戸城ではなく、実は富士山だったという考察。なんか納得できてしまう気がする。

東京には詳しくない私が読んでも面白いのだから、東京に詳しい人にはすごい面白いだろうな、と思う。世界でも特殊な深層の無意識を内包した首都。これから先に資本主義、一神教がリードしてきた世界がゆきづまる時に、新たな可能性が秘められているような気がしたり。

日本人の心の奥深くに存在する大切な無意識界の意義を見つめ直し、未来を考察する面白い本だった。

特に東京に詳しい方には是非ともお薦めしたい本です♪

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