今日もいくらか暑さがましかなあ。あまり早く暑くなると本当に夏が思いやられるので、ちょっとほっとした。冷房も暖房もいらない時期が長いと嬉しいんだけどな。今年の夏も私の部屋は冷房なしになりそうなので。
で、朝も早くからお絵描きに精を出して、どうにか新作が完成した。このあいだショートストーリー仕立てにしたのが、妙に自分で気に行ってしまったので、今回もそういう構成に。ただ、源氏物語のキャラクターはタケルの物語ほどにはオリジナル化していないので、添える文章にも限度があるけれど。そのうちもっとオリジナルの平安キャラが生まれるといいなあ。
★Web拍手ありがとうございます。
……………………
描くたびに嫌いだと言っている気がする光源氏…(笑)
源氏物語については専門的に学んだこともなく、原文で通して読んだこともないので、あまりえらそうなことは言えないが。女君たちに肩入れすると、どうしても現代の感覚で「ああ、許せないぞ」という気持ちになってしまうのよね。
しかしながら、よーく考えてみると彼のために不幸になった女性のみならず、それなりに幸せになった女性もわりといたりするのだ。たとえば花散里や末摘花あたり。彼女たちはもともとマイペースで生きていて、それなりのところで満足している。高望みしたり、張り合ったりしない。身分が高かったり、美しかったりで、どうしても他の誰かを意識しなければならない女君たちとはちょっと違う。
光源氏というキャラは一度関係を持った女性のことは終生面倒を見る、というそのあたりはとても評価出来る誠実さを持っているので(ここはかなりのプラス点)、彼女たちはうまくそれにのっかって、それなりの幸せを手に入れている気がする。
もしも私が源氏の恋人になるのなら、やっぱり花散里あたりがいいなあ。さしあたって生活に不自由することもなく、源氏とはいい話し相手で、他の女君に嫉妬したりすることもない。かなり気楽な人生じゃないかと思うのよね(笑)「足ることを知る幸せ」とでもいうのだろうか。
源氏の正妻になることとか、娘を入内させるとか、浮気にイライラしたりとか、そういう意識を持たずに過ごせる人生ってなんて気楽なんだろう。
案外、これは現代にも通じることなのかもしれないなあ。マイペースで生きる幸せ。それなりの望みがそれなりに満たされる幸せ。こういう部分までちゃんと書いている紫式部という人の達観はすごいなあ。もっとも式部自身が誰が一番幸せだと思って書いていたのかは知るよしもないけれど。