「左右盲」と呼ばれる脳の混乱
昨日、あるエッセイ漫画を読んでいたら、タクシーに乗っていた作者さんが、どちらに曲がるか指示するのに、咄嗟に左右がわからなくて、両手にお茶碗と箸を持つイメージをしているシーンがありました。あれ?そういうのってあるんだ、と逆に不思議な感じがしました。
あるんですね~。そういう人の経験。
混乱する人が結構いそうだなあ…。
原因として、幼児期に利き手の左右を矯正されたことのある経験をした人に多いような感じ。わからなくもありません。
そういえば矯正された記憶がない
振り返ると私は左右がわからなくなることはまずないですね。タクシーでもちゃんと指示できてると思うのに、たまに間違える人がいるのは運転手さんの方だったり…(^_^;) まあ、幼少時にそういう矯正経験がある人かもしれませんね。
私の場合は親も教師も誰も矯正しなかったんだなあ。だから天然のクロスドミナンスなのです。たまたま文字を書くのが右手の担当だったので、はたから見てても全然目立たない。絵を左で描いていても「まあ、絵くらいいいかあ」と思われるラッキーさ(^_^;) まあ、うちの両親はまったく矯正しようという意思がなかったようですが。
弟は95%くらい左利きで、文字を書くのも左だったので、小3くらいの時に担任の先生に結構うるさく言われて、それがきっかけで一時不登校になりました。今の小学校はどうかわかりませんが、昔はそういう感じでもありました。(ちなみに再び学校に行けるようになったのは、教室の魚の世話を任されたからです。いまでも熱帯魚や金魚の飼育が趣味ですが、そういう過去があるから癒しの趣味だと思います)
甥っ子も98%くらいの左利きです。遺伝って面白いですね(^_^;)
で、左右の認識はまったく間違えない私ですが、自分がどちら利きかと言われると悩みます。「両手」と答えるのがベストな答えかなあ。感覚的には6:4くらいでやや左手が優位なような気がしますけど…。細かい作業は左手の方が器用。それでいて、指先の感覚も左手のほうが敏感なので、神経的にそういう担当になっている気がします。
でも右じゃないとできないこともあることはあるんだなあ。力仕事は右手のほうが多分得意。
みんな個性、って言ったら怒られるかな、やっぱり
左右盲とも呼ばれるらしい、咄嗟の左右の混乱はどうやら発達障害のある人にも見られたりするらしいですが…。まあ、誰にでもありそうなことだから、周りの人間もおおらかに見てあげればいいよね、と思います。
そもそもみんな違う子供たちを同じサイズ、同じ形の型に入れようとするのが無理な話で、そういうことを考えるとこのごろ発達障害が広く認識されつつあるのはいいことだろうな、と思います。
目に見えない障害を障害だときちんと認識、理解してもらえるっていうのは嬉しいことですけど、でもこれって精神疾患のほうではまだまだだなあ、と思います。たまに「ああ、もう、このしんどさ、あんたに移してやりたい」とか思うことあるもんね(^_^;)
そういうことに比べればクロスドミナンスというのは鮮やかに目に見えるので、むしろ羨ましがられる傾向にあります。これも不思議な話だなあ。
目に見えるから、優れた能力があるスポーツ選手とかだったら、サウスポーは「かっこいい」ことになって、やはり賞賛されたりしますから…。
利き手というのも脳に原因(?)があるんだから、左右どちらでもできることはできてすごい、というだけで、その違いの延長として精神疾患もある…と自分では思いたいけど、やっぱりそうはいかないんだろうな…。目に見えないことって、本当に理解が難しいなあ。