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両親の介護も一段落 双極性2型障害と気長に共生中

誰かをサポートしたくても出来ないもどかしさ

数日前にブログでも書いておりましたが、人間関係のことは第三者の方がはたから見てもよくわかることがあるけど、当事者が困っていない限りは余計な口出しをすべきではないと思う、という件について。

 

 

私なりにずっと危惧を持っていたんですが、やはりそれが現実になってしまったようです。

仮にAさんとしましょうか。私と同じ双極性2型の患者さんです。で、Bさんが三つほどの精神疾患を抱えた患者さんです。二人とも40代の既婚者。家族ぐるみのようなおつきあいもあったそうです。

 

AさんとBさんは仲良くなって、一緒に外出したりされていたようです。BさんがAさんのことをファッションから行動やもろもろ真似をしてくるけど、最初はAさんもそれを好意的に受け止めてらしたようです。(だからこの段階では「危ないなあ」と感じつつも、周りから口出しがしづらい状態でした。

 

でも徐々にAさんはBさんとのことを負担に感じ始めたそうです。友達が出来たのは嬉しいけど、なんだか大変…というのはBさんは解離性人格障害の持ち主で、日常の中に突然別人格が現れる、という状況に、合わせてつきあって面倒みていくのがとても大変になってきたそうです。

 

それがなにがきっかけかわかりませんが、突然にBさんの別人格が現れて、Aさんのことをひどく怒って罵ったというので、Aさんはとてもショックを受けて傷ついて、心身の具合を一気に悪くされてしまったようです。どう考えても自分が悪いことをしたとは思えない。あれはそういう病気の症状だとわかっているけど、それでもひどく衝撃だったと…。

 

Aさん自身が病状が安定していない時なのに、さらに自分よりも重い症状の人をサポートするのは到底無理でしょう。「少し距離を置いた方がいいのでは?」とアドバイスしたいけど、それも余計なお世話だよね、と先週は思っていました。

 

でもそういうことになってしまって、Aさんも自分の限界がわかったと思いますし、Bさんのことは専門家にお任せして、まず自分の状態を安定させるのが大事だと思う、と、ここでやっと一言言えたんですね。

 

共倒れを防ぐために、なによりもBさんのためにもそれがいい方法だと思います。

 

 

 

もしかすると私も傍から見たら危なっかしいと思われていることもあるかと思いますが、同じ病気の人でも、傍から見ていて「ああ、そっちに行ったら危ない」と思うところへ踏み込んで、ちょっと痛い経験をして、それでしっかり気をつけるようになられるパターンが結構あるように思われます。

 

踏み込む直前に奇跡的に回避出来ている人もおられますが…。本能的な回避??

 

どうしてもちょっと視野が狭くなる傾向はあるかもしれないと思うんですね。少なめの選択肢から選ぼうとするというのかな…。ひとつの物事をマイナスにしか受け止められないうつの時と、同じうつでもプラスに受け止められる時と、なにが違うと考えると、それってやっぱり視野の違いだと思うんですよね。視野が広いと選択肢もより多く見えるし、失敗する可能性も少なくなりますし。

 

でも失敗したことが手痛い教訓になって、二度と同じ罠にはまらない学びになるというのもありますし。むやみに失敗を恐れて動かないのもよくありませんが、失敗の教訓で学べたら、それは悪い失敗じゃなかった、とプラスに考えるのがいいんですよね。

 

AさんもBさんも今回のことがいいきっかけになって、治療に近づくためにより的確な方向性が見えてきますように。

 

 

 

あ、そういえば「他人を真似る」というのは、私なりに考えたんですが、対象である人が好きで、憧れて、だから真似るのかなあ?とか…。複雑な精神面を持っておられたBさんはその病気ゆえに「安定した自分の人格」が上手く作れなくて、だから友人をまねるおとで、安定を得ようとしたのか、あるいは行動や価値観の選択まで友人に依存しようとしたのか(実は私に先に見えたのがこの共依存の可能性だったんですが)プロではないからわかりませんが、そういうことに至った経緯や体験などを考えるととても気の毒だと思います。なんとか改善方法が見つかるといいのですが。(いままでに何度も入退院を繰り返して服薬もされているそうです)

 

ご主人も大変ですよね。「なんとかしてあげたい」というAさんの気持ちもよくわかります… (ーー;) この「なんとかしてあげたい」と思う人がかなり多いのが精神疾患の患者さんの世界。みんな他人事とは思えない気持ちがかなり強いんだと思います。

 

けれども私たち自身がまだまだ不安定だから、健常者でも大変なサポートはやっぱり無茶なんですよね。悔しいですが…。

 

 

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