「ES」1~5巻/惣領冬実・著
もともと少女漫画誌掲載時代の惣領さんの作品は、あまり印象に残るタイプではなくて、絵柄は知っていたものの、あまり作品は読んだことがありませんでした。
でもこのあいだの「チェーザレ」は青年漫画誌掲載作品とあって、絵柄がより好みになっておりました。撚 で、この作品も同様に青年誌に掲載されたものだから、はずれないと思ってまとめて読了。面白かったです。璉
内容はSFサスペンスなんですが、舞台はおそらく現代ですね。もしかしたらこういうことがすでに可能かもしれない、と思わされる設定です。
遺伝子操作によって生まれた青年シュロと彼のクローンの少年イザクと脳科学を研究する女性との物語。とびきり優れた身体と頭脳のほかに、他人の意識を読み、それを操る能力を持って生まれてしまったシュロとイザク。かれらよりも劣る今の人類は滅ぼされるべきものなのか…。
どんなに優れた能力でもそれが優位であるとは限らない、というか、本当に強さを与えてくれるものは愛だという…ラブストーリーでもありますが、もっと多様な愛について、もろもろ考えさせられる作品でもあります。
実は私、久々に泣いてしまいましたです。輦
もともとSF的な設定には弱いというか、結構泣かされることが多い私ですが、今回もそうだったなあ…。非常に上質な作品に出会えたと思いました。劣
ネタバレするとつまらないし、これ以上は書きませんが、男性にも女性にもお勧め出来る作品ですね。漣オススメ鍊