お互いさま おかげさま ありがとう

両親の介護も一段落 双極性2型障害と気長に共生中

モナリザは怖い

少しずつお絵描き中。でも精神的な落ち込みから完全に回復したわけではなくて、落ち込みとイライラの振幅が激しくて閉口している。それでまた、こういう時に限って宗教勧誘に来る人とかがいるんだよな、まったく。

見知らぬ人なら無碍に断るのはたやすいけれど、ご近所さんだから、それもやりにくくて、きついことを言いたいのに言えない。ああ、ストレスがたまるったら。

もうどういう宗教も今はこりごり。自分が心の底から欲さねば、本当の信仰心なんて生まれてこない。信仰するんだってかなりの覚悟が必要なんだよ。ぶつぶつ…。

Web拍手ありがとうございます。

 ……………………

いつもお邪魔するサイトでちょっと話題になってたんだけど、先日もう1枚のモナリザについてのテレビ番組があったんだとか。私はあいにくその番組は見ていないんだけど、オリジナルのルーブルモナリザは正直すごく苦手だったりする。

…怖いんだよね、とっても。あの絵に初めて出逢ったのは小学生の時、当時、愛読していた少年少女向きの文学全集の中の1巻の表紙にモナリザの絵が使われていたのだった。

その時の第一印象からして怖かった。いつもお布団の中で寝る前に本を読むのだが、あの表紙が怖くて、その本を上向きにして置いておくことが出来なかった。夜中にトイレに行く時に見えたりしたらたまらない、と思っていた。

あの頃の得体のしれない怖さは大人になればもしかしたら消えるかもしれない、と思っていたが、そうじゃなかった。今でもやはり怖い。

この怖さの正体はなんだろう。私にはモナリザという女性が生きている実感が感じられない。モデルになった人物が確かに存在していて、生活していたという実在感がないのね。なにしろダ・ヴィンチの作品なんだから、技術的には描写力にもなにも問題はないはずなのに。

モナリザの向こうには果てしない無意識の深淵が横たわっている。それを真剣に見つめようと思ったら、かなりの覚悟が必要なくらいの深い闇が。

…だからこそ、私にはモナリザは亡霊のように見える。彼女が亡霊ではないとしても、ダ・ヴィンチはきっと闇を見つめていたんじゃないかと、そういう感覚が子供時代からの第一印象から離れない。見る側の人間も時としてその深淵に引きずられそうになってしまう。それがとても怖い。

日本にはよく幽霊を描いたという掛け軸があったりするが、私にとってのモナリザはそれとどっこいか、それ以上の怖さがあるんだよね。いままでに出逢った友人にそういうことを話してみたら、同意してくれる人も少なからずいた。なので、私も自分の感覚が突拍子もないほど他の人と違うのではないんだと思った。

ダ・ヴィンチはどうしてああいう絵を描いたのだろう。彼の他の作品にはそういう怖さはない。無意識界の投影は時々感じられるけど。他の誰にも表現出来ないそういう恐ろしさを描いた、ということではダ・ヴィンチはやはり天才なんだとは思うけれど。

ものすごく特異な名画なんだよね。身近に置くとうなされそうだ…(汗)

Copyright (C) 2001-2018,Haruusagi All rights reserved.