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両親の介護も一段落 双極性2型障害と気長に共生中

パニック障害の壁

今日はいくぶん暖かいかな。

線画の方はどうにか出来たもののお絵描きははかどっていない。午前中は雑用があってばたばたしていたし。今週は考えたらイラスト以外の更新しかしていなかったりして…(汗)うーん…なかなかことは思うようにいかないという典型だなあ、と思う。まあ、去年の創作ペースが早すぎたんだし、仕方がないか、と自分を甘やかす…。

素材販売の会社からパンフレットが届いた。ここのセールは年に2度くらいあって、そういう時に上手くソフトのバージョンアップのタイミングを合わせられるといいんだけど。次は秋かなあ。どうなるかなあ。

しかし…文様の素材集はやはり誘惑。洋の東西を問わずに好きなんだなあ、と思う。でも西洋の文様集を買ってもきっと使う機会がないよね(汗)

Web拍手ありがとうございます。

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このあいだテレビの旅番組で冬の京都を特集していた。雪の金閣寺が写っていたけど、そういえば私は生まれてからずっと京都に住みながら、金閣寺にはまだ一度も訪れたことがない。

地元だから、よほどの機会がない限り、わざわざ観光はしないというのもあるけれど、私の場合、パニック障害が結構日常生活に影響を及ぼしているよなあ、と思う。

最初の発作は高校2年の夏休みだった。その夏、私は修学旅行先の仙台で、慢性盲腸炎の症状が悪化して、家族に迎えにきてもらい、そのまま京都に帰って即入院、手術をするはめになった。盲腸炎は化膿はしていなかったけど、かなり癒着がひどく、普通の人の倍以上の手術時間がかかった。そのせいであとあとまで貧血が残った。

退院後しばらくして、祖母の薬をもらいに行くために、弟と二人でバスに乗っていた。貧血状態の上に、暑い夏だったので、どんどん気分が悪くなる。ついに立ってもいられなくなってバスを降り、座り込んでしまうと、最寄りの会社の社員の女性が部屋に入れてくれて、そこから弟が家に電話してまた迎えにきてもらうはめになった。

すぐに病院へも行ったけれど、当時はまだパニック障害という病気の観念もなく、私自身に知識もなく、貧血とめまい、と診断された。でも今にして思えば、あの症状はパニック以外のなにものでもなかった。

激しい動悸、吐き気、めまい、頭痛、冷や汗、呼吸障害、死にそうな気分になる恐怖感。いてもたってもいられない怖さ。

その後、膵臓を悪くして、療養生活に入るのだが、二十歳を過ぎてから、時々あの発作が起きるようになった。本人は予兆もないんだけれど、ちょっと体調が悪い時期だと起きるのだ。特に外出先で起きると、その症状のひどさで、外出することが怖くなってしまい、いわゆる予期不安の迷路にはまってしまう。あとは泥沼。

いくらか体調のいい時期にはタクシーを使ってでも外出し、能の例会とか、美術館とか、そういう静かな空気の綺麗な場所になら行けることもあったんだけれど。

逆に調子が悪いとどこにも行かないでも、家の中で発作が起きるのだ。特に家族が全員出かけていて、家にひとりきりの時など。誰かに助けてもらいたくて、ずっと電話の前に座り込むしかなかったこともある。わずか100メートル先の国道の信号の向こうにも渡れなかった。

思えば、その時期に早いこと専門医にかかるべきだったんだよね。その機会を逃してしまったために、こういう病気もすっかりこじらせてしまった状態だ。今でもひとりでは電車には乗れないし。

「ひとりで交通機関を利用して目的地に行く」というのが、距離に関係なく難しいことになってしまった。この病気がなければせっかくの地元、もっとまめに観光もしていたかもしれないんだけど。

家族と一緒で体調がいい時期ならば、飛行機に乗って、沖縄なり北海道なり行けたりもしたけれど。今はまだ無理だなあ。

クリニックの先生に言わせると、鬱とパニック障害は兄弟みたいな病気らしいのだ。だから両方かかっても不思議ではないのだとか。あ、あと月経前緊張症なども兄弟みたいな病気なだとか。(単なる女性のイライラに思われがちだけど、立派な病気だったりする)一つ思い当たる病気があれば、他のものにかかってもおかしくないわけで…。いずれにしてもこじらせると治療もやたら長引くのが現状。

だからメンタル的な病気かもしれない、という症状がある人には早めの受診を勧める次第である。早く治療すれば治るのも早いので。私のように何十年もこじらせて苦しむはめになる人が一人でも減ればいいなあ、と願っている。

のんびりゆったりと金閣寺にも行けるようになりたいなあ。地道な努力はまだまだこの先も続きそうだ。

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