今朝起きてみたら、それなりに冬らしく寒くなっていた。あわてて中綿のコートを出して、セーターも出して、これで真冬のモード。でも自室のストーブはまだ出していない。室温10度。いつまで我慢できるかなあ(汗)
一晩考えて、やっぱりぽちっと押してしまった。フォント150書体のパッケージ。すでに持っているフォントもあるんだけど、もっとたくさん欲しかったので、これで満足できるかな。フォントって、微妙なことなんだけど、それでデザインのイメージに結構影響するからなー。うん、ちょっと満足したみたいだ(笑)
で、今日は久々にお絵描き中。なんだか上手く感覚が戻ってこなくて、左手がやけに不器用になっている気がするんだけど…。リハビリも兼ねて描かないとね。
★Web拍手ありがとうございます。やっぱりフォント買ってしまいました(笑)漢字が使えるのはやはり有料でないと無理かなあ、と思いまして…。 >春音さん、関東も寒そうですね。お身体にお気をつけて。
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「家守綺譚」梨木香歩
この人の本はもう5、6冊目になるかなあ。
物語の舞台はおよそ100年ほど昔の、京都山科あたり。湖で亡くなった友人の家に住むことになったもの書きの青年が、そこで体験する不思議の数々。
死んだ友人は床の間の掛け軸の中からボートで現われる。庭のサルスベリは青年に恋をし、読書をせがむ。白木蓮が白龍の子を生む…
などなど、数多くの不思議な出来事が起きるのだが、それがまったく怖さや非日常性を持たない。奇妙な実感を伴って現われる。けれども読者は慌てず騒がず、超然として、青年といっしょにそれらの不思議を味わっていればいい。やがてその背後に当たり前に存在する季節の風や花々の声を聞くこともできるようになる。
…そういう美しいものが、かつてこの国にはあったんだなあ、と、時を旅してきたような心地すらする。
好きです、私。この人の世界。この物語の世界がとても。
前に「からくりからくさ」を読んだ時にも思ったんだけど、まったくタイプの違う世界とはいえ、私はどうしても波津彬子さんの作品を思い出してしまう。たとえば波津さんの絵で漫画化されたら、すごくぴったりはまるだろうなあ、という感じ。感性が似ているのかなあ。
いずれにしても、こういう作品に出会えるとすごく得をした感じがする。ひさびさに読んだハードカバー。ゆかしい和紙のブックカバーなど、ふと作ってみたくなった。まぎれもなく愛蔵本になる。